こんにちは、寒くてずっとひきこもりが加速しているそのひぐらし商会のRIKOです。メンタルクリニックの主治医に「活動量が減っています」以外報告することがなく、主治医も「寒いからね、暖かくなったらね」と目の前の患者には冬眠があると思ってる?というやりとりしかしていません。
今回はそんなひきこもりが特にSNSで感じている「排外主義」について考えようと思います。正解がなんなのか分からない、私の考えにも未熟な部分があるということにご留意ください。
日本人とは人権とは
ずっと「日本人」の定義を考えている。日本人は日本国籍を持つ人だけだろうか。日本で暮らす外国籍の人は? 難民として逃れた先の日本で生まれた人は? 戦争時に日本に連れてこられて結局そのまま日本で暮らすことになった人は? どこまでが日本人だろうか。
最近、SNSでは「税金を日本国民に使え」「難民移民は日本に来るな」「在日特権やめろ」など目も当てられないポストが散見される。それらは全てデマを元にしたヘイトなのだが、日本政府が日本に住む人間たちの多くを貧困化させ、一部富裕層や大企業のみがさらに富むように制度を作っていることが根本原因なのだろう。人間は貧困によって自分のことしか考えられなくなると誰かを攻撃せずにはいられない。政府というデカい権力に逆らうよりも、なんだか「日本人」が払っている税金にただ乗りしているように映る、日本で暮らす、日本に逃れてきた外国人を非難するほうが簡単だと思ってしまう。しかし日本で暮らしている人間には、少なくとも日本国憲法における人権があり、それは日本政府が守らなければいけない。日本はいつからこんなに貧困にあえぐ国になってしまったのだろうか。日本に生きて暮らす人間全ての人権を政治が守らなければいけないのに、どうしてただ生きているだけで非難される人間がいるのか。
去年、過去最高税収を叩き出した政府は「記憶にございません」でお金をどこへやったのだろうか。政府への怒りが止まらない。日本は安全な国のはずではなかったのか。今、誰にとっても安全ではない国へと後退している。年々増える軍事費に、日本も戦争をする気なのではないかという胸騒ぎはきっと勘違いではないはずだ。戦争の音がし出したら、危ないのは国内にいる今「日本人ではない」と思われている人々だ。そんな事態にだけはならないでほしい。
私は国籍がなんだろうと、日本でともに暮らす人々は「日本人」であると思っている。そして全ての人間は人権が守られねばならない。難民移民の方々も事情があって国を追われて、安全な国とだけ知っている日本に来ている。決してただ保護してほしいと言うわけではない。日本で根を下ろして自立して生きていこうと思っているはずだ。そもそも就労許可が下りにくい日本の入管局の現状がおかしいし、就労許可が下りている人は働き、税金を納めている。日本で暮らす以上買い物をしたら消費税も払い、居住地があれば住民税も払っている。決してぬるま湯に浸かって生きているわけではない。参政権はないのに、税金だけは徴収される。むしろ日本国籍を持ち、政治家を選べる立場にいる人々より厳しい環境で生き、さらに非難までされている。
それは「外国人特権」だろうか。「日本人」が今受けていない恩恵は、「外国人」も受けていない。むしろ我々「日本人」こそ受けている恩恵を忘れてはならない。そして、今の日本政府は間違った政策が多い。我々は首相官邸に問い合わせすることもできるし、それこそ気軽にSNSに書き込むこともできる。私たちは個人間で争っている場合ではない。政府にこれ以上アホなことをさせないために中指を立て、従順さを捨てるときである。
排外主義について、ずっと考えています。昨今、排外主義とトランスヘイト*が大変ひどいと感じています。ネットで繋がっている穏やかで優しいと思っていた人が、排外主義まっしぐらのポストをリポストしていたり、トランスヘイト丸出しの発言をしていたりとショックを受ける場面が増えてきました。それは本来のその人の資質ではなく、貧困やデマに踊らされてしまっているだけだと信じていますが、やはりそういった考えに共鳴してしまっている状況にやるせなさを感じます。私たちは生活のためだけに生きていられない、既に政府に抗わなければいけない段階にきているのだと思います。中指を立ててバラバラに逃げる、アナキズム*が必要になってきているのかもなと、とりあえず消費税以外は自分で払っていないひきこもりは布団を被って、TGC(東京ガールズコレクション)のランウェイに立ってニコニコしていた石破茂に中指を立てています。
*トランスヘイト:トランスジェンダーの人々に対する憎悪発言
*アナキズム:権力に逆らい暴れて従順さを捨て言いなりにならない主義(私的解釈)。政治的権威や権力を否定し、個人の自由が合意のもとに重視される社会を運営していくことを目指す主義
RIKO そのひぐらし商会
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