新刊チェック22/02/13-19
今回から新刊チェックは週1水曜日更新(予定)・無料配信に開放、有料購読は日記的なもの(不定期)と執筆中の本の草稿公開(月1章ずつ予定)に移行します。やるぞやるぞおらおらおら〜!!
みすず書房
給料はあなたの価値なのか
9784622090557
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784622090557
”給与の額=あなたの市場価値なのか?”という前提を疑うことなく当然のものとして前提にしてしまっていることにいまさらながら気づきましたが、なんかそういうのを解きほぐしてくれそうな本が最近よく出ていてうれしい。『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』とセットにしたい。
みすず書房
生殖技術と親になること
9784622090007
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784622090007
精子・卵子提供技術や出生前診断が可能になったことで生じた新たな倫理の問題について。こういう「唯一絶対の正解がない問い」について逃げずに向き合えることは大事な素質なので、そういう本も積極的に置いていきたい。
岩波書店
10代と考える「スマホ」
9784000272438
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784000272438
岩波のジュニア新書的シリーズ。スマホ=ネットと切り離して人生を送ることはもはや不可能になったので、それとどう向き合っていくかを考えなくてはならないのだけど、例えば僕の世代なんかはネット社会と子どもの頃から当たり前の存在として関わってきたからこそ「教えかた」がわからないという場合もあるかもしれないですね。『スマホ脳』がバカ売れしたみたいだけど、それとは趣がまったく違うバカ売れ本になってほしい。
法政大学出版局
イギリス産業革命期の子どもと労働
9784588645488
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784588645488
これはすごいぞ……『東京の生活史』産業革命期のイギリスチルドレンver.か。でもさすがに6000円超えの(学術)本を仕入れるのは勇気が出ないので、購入希望の人はご注文ください(笑)。
青土社
アリたちの美しい建築
9784791774487
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784791774487
誰もが気になって、かつ実際に調査をしようとしてみた、けどもわけわかんなくなってやめる子ども時代の経験があるはずのアリの巣についての調査本。これはたのしいね。46版だからどれだけヴィジュアルが綺麗かが気になるけど、期待しています。
東京堂出版
迷宮と迷路の文化史
9784490210637
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784490210637
類書があるのかどうかわからないけど、これは確実に読み応え最強だし、知的好奇心くすぐられたい人間にはもってこいの1冊なのではないだろうか。3600円+税で480ページなら東京堂出版にしては安い気もするし。
晶文社
図解 はじめて学ぶ みんなのお金
9784794972583
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794972583
このシリーズは『政治』『ビジネス』といい感じだったので今回も期待。子どもと一緒に読んで、大人が「やばいこれ知らんかった」となるのにちょうどいい本ですね(焦)。
書肆侃侃房
短歌ムック 「ねむらない樹」vol.8
9784863855083
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784863855083
なんだかんだで8号目。短歌のおもしろさを知るには書肆侃侃房、みたいなところがあるのでがんばって続いてほしい。学校の授業で「教えられた」せいで短歌のおもしろさがよくわからなかった人に。
ポプラ社
おいしい子育て
9784591172506
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784591172506
平野レミのエッセイ。だいぶ前に出たものの増補版。もちろんレシピも載ってる。上野樹里や和田明日香との鼎談も。書影はやく出てほしい。たのしみ。
原書房
対テロ工作員になった私
9784562071531
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784562071531
副題「「ごく普通の女子学生」がCIAにスカウトされて」。偏差値30の私が東大に、みたいなのとはレベチ(使い方あってる?)なやつ。超真面目な人文書なんだけど、どこか「アンビリーバボー」的好奇心をくすぐる本、だとうれしい……。
原書房
なぜ人類は戦争で文化破壊を繰り返すのか
9784562071463
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784562071463
文化もそうだし自然も破壊しますよね、戦争は。SDG’sガン無視の振る舞い。”からくも破壊を免れた廃墟が語るものとは。建築物の記憶を辿る。”という視点が個人的に好きです。
早川書房
アディ・ラルーの誰も知らない人生 上巻
9784152100825
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784152100825
”誰と知りあっても、誰の記憶にも残らない。そんな孤独な人生を歩むアディ。取り返しのつかない間違いをして、書いた文字も、写った写真も残せないのだ。だけど、ニューヨークの古書店で、彼女は自分のことを憶えていてくれるヘンリーと出会い、恋に落ちた……”。読みたくなる違いない設定!!単行本で上下巻(下巻も同日刊行)だけど、『三体』を知っている私たちはもうなにも怖くない!!
早川書房
あのこは美人
9784152100849
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784152100849
フェミニズムとかルッキズムとかの文脈に連なるオムニバス形式の小説。早川書房も韓国文学に反応するようになってきて、もっとやれ(でももう少し仕入れやすくしておくんなまし)という感じです!
KADOKAWA
あの人ひとりが この世のすべてだった頃
9784046810076
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784046810076
韓国の詩集。装丁のポップさから判断すると「またSNS発のインフルエンサーものですか?」みたいな感じになったんだけど、現著者の紹介見たら韓国版・谷川俊太郎みたいな雰囲気を感じ取ったので、あくまでも「結果として」SNSでバズったものっぽいので、よりいっそう興味が出た。期待しています。流行り、で終わらないものを。
KADOKAWA
名著の話 僕とカフカのひきこもり
9784044005597
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784044005597
NHK「100分de名著」の番外編というか場外乱闘(?)編。伊集院光と各回の講師が100分では語りきれなかったことを語り合う、というもの。シリーズものになるようなのでたのしみ。
ハーパーコリンズ・ジャパン
アンネ・フランクの密告者 最新の調査技術が解明する78年目の真実
9784596319272
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784596319272
この前なにかのネットニュースで話題になってたような気がするけどこの本がきっかけ(元ネタ)だったのかな。というのはさておき、こういう歴史物に弱い(すぐ手を出しちゃう)店主です。
早川書房
アダム・スミス 共感の経済学
9784152100856
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784152100856
『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』に対する批判的コメントでよく見られたものがおそらくこの本には書かれているのだと思う。でも、夕食本はそもそもの構造の問題というか、いくらスミスが共感や道徳感情についての考慮をしていたとはいえ「(スミスが生きていた時代の)そもそもの前提に性差別的環境が含まれている」以上は、スミスだってその枠組みからは逃れられないよね?という話だと思うので、『共感の〜』が夕食本の反対勢力にならないように願っている(アンチフェミに悪用されるのは最悪)。補強、相互に高め合っていく本のセットとして売っていきたい。
早川書房
言語が違えば、世界も違って見えるわけ
9784150505868
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784150505868
ハヤカワノンフィクション文庫。大学の言語学の授業で「国や文化によって認識できる色の違いがある」というのを教わったのを思い出した。例えば日本人は青と水色と藍色(などなど)を区別できるけど、それは青や水色といった「単語」があるからで、それがない文化圏の人には全部区別なく(たとえば)「黒」として認識されている、という話。おもしろいですよね。なのでこの本もおもしろいはず。笑
秋田書店
海が走るエンドロール 2巻
9784253265225
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784253265225
今年の漫画賞的なのにもノミネートされた作品の2巻目。これほんと気持ち持ってかれるんで、ふだん漫画は読まない「本好き」の皆さんもやられると思います。というか当店にある漫画はだいたいそういうやつなので、もっとみんな漫画を買ってください(電子で買ってくれてもlighthouseに利益が出る仕組み、あるといいよね)。
ダイヤモンド社
物流の世界史
9784478107089
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784478107089
とりあえず出版業界関係者は必読なんじゃないでしょうか。ざっと3000人はくだらないと思いますので、全員当店ウェブストアより購入をお願いします。マンパワーに頼り切った物流の崩壊を目の当たりにさせてやります。冗談混じりの本気はさておき、オイシックスの件が話題になってましたね。
双葉社
ななみの海
9784575244892
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784575244892
朝比奈あすか。帯文アオリが最高というか当店のポリシーと合致するので楽しみです。双葉社は少し入荷が遅れるのが難点(早川とかも)。
東京大学出版会
シカの顔、わかります
9784130639545
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784130639545
せんべえを持ってなくても手をべろべろ舐められたり尻を噛まれたりする人間なので、この本はたとえ売れなくても仕入れます。奈良公園行きたい。
双葉社
日本バッティングセンター考
9784575317015
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784575317015
これも個人的なツボを突きに突きまくっているので仕入れます。この前よく行ってるところが実質値上げしてて「ぬおおおもっと頻繁に来ますうううう」となりました。
岩波書店
新版 ナショナリズムの狭間から
9784006004439
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784006004439
現代文庫。副題は「「慰安婦」問題とフェミニズムの課題」。岩波は古典をちゃんと復刊してくれるのでうれしい。知らなかった(けど大事なテーマの)本をちゃんと教えてくれる。
岩波書店
宝塚
9784006004422
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784006004422
現代文庫。紹介文ぜんぶ貼っちゃう。”産業社会・消費社会の感性を表象するスペクタクルと、そこから剥離するノスタルジアの物語――。モダニズムの時代に誕生し、百年の歴史を誇る宝塚歌劇団は、性差を越え、性愛の枠組みを揺るがすスペクタクルの毒と、日常のなかには求めても得られない希望や愛や信頼の物語とのセットとして、独自の進化を遂げた。その魅力を掘り下げ、宝塚の新世紀を展望する。”。2000円超の文庫(笑)だけど許しちゃう!
集英社
「それから」の大阪
9784087212037
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087212037
主にスタンドブックスからおもしろエッセイを出しているスズキナオさんが、それよりは真面目な感じのものを新書で出すようです。もちろん高速バスの本も遅く起きた日曜日の本も真面目ではあるけども、真面目の方向性が違いそうです。
集英社
ドンキにはなぜペンギンがいるのか
9784087212044
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087212044
新書。これもまた業界関係者必読では。「チェーン=悪」論が見落とすなにかがありそう。
生きのびるブックス
人生相談を哲学する
9784910790008
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910790008
新規立ち上げ出版社の第1弾刊行物。ウェブサイトを見ると充実の連載が並んでいるので、今後にも期待。
白揚社
ルーズな文化とタイトな文化
9784826902366
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784826902366
ほえー、こんな観点から物事を見る発想があるんかー、と素直に驚いてしまった。知的好奇心揺さぶられ本。
宝島社
PRINGLES 真空断熱サワークリーム&オニオン 300mL 水筒BOOK
9784299025470
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784299025470
天才の発想を見つけたので共有しておきます。仕入れないのでほしい人いたらご注文くださいませ(笑)。
岩波書店
アセンブリ
9784000615181
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784000615181
ネグリ=ハートの新著なんですが、流石にこれを仕入れる勇気はないのでやはりご注文ください(笑)。気持ちだけはジュンク堂なもので……。
東京創元社
読書セラピスト
9784488016791
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784488016791
これまたいいとこついてきてます、東京創元社。外文ミステリー。
東京創元社
平凡すぎて殺される
9784488165048
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784488165048
文庫。タイトルと設定が秀逸すぎて困った。外文ミステリー。
今回は気になる本が多い1週間でした。大体こんな感じで毎週1本新刊チェックをしていきます(というかしてました)。もろもろアップデートしつつやっていきます〜。