新刊チェック22/06/19-25
オクラちゃん、そしてミセス・ポップコーンがいい感じに育ってきております。では今週の新刊チェックです。
破滅派
シン・サークルクラッシャー麻紀
9784905197034
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784905197034
佐川恭一の伝説の作品が装い新たに「紙の本」で復活。『アドルムコ会全史』もそうだけど、確かに人を選ぶ小説で、でもその「いやらしさ」や「汚さ」はだれもが持っているもので、ゆえに自己嫌悪的にそれを感じているのかもしれない……。この前の文フリで先行発売していて、特典の「佐川恭一・京大成績表ポストカード」のためにオルタナ旧市街のナカノヒトがダッシュした話を聞いて笑いました。ちなみにオルタナ旧市街の新刊『一般』は近日入荷予定です。店番楽しかったよ。
NHK出版
NHK子ども科学電話相談 植物スペシャル!
9784140113738
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784140113738
最高のやつきました。子どもの問いに一切のはぐらかしなく答える真剣勝負のあれ、本になってます。過去シリーズも再発注しようかな。
NHK出版
NHK子ども科学電話相談 動物スペシャル!
9784140113745
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784140113745
動物編も同日刊行です。
河出書房新社
劇場アニメーション「犬王」誕生の巻
9784309291970
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309291970/
映画がそろそろ公開ですね。ちなみにこちらも原作は未読ですし、なんなら本家・平家物語の古川さん訳のも読む読む詐欺のまま積んであります。贅沢だねえ。
岩波書店
読書会という幸福
9784004319320
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784004319320
新書。”三十年以上、全員が同じ作品を読んできて語り合う会に途切れることなく参加してきた著者が、その「魂の交流の場」への想いを味わい深い文章で綴る名エッセイ”。30年……読書会の形も変わってそう……。
原書房
[図説]台湾の妖怪伝説
9784562071845
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784562071845
個人的に好きな原書房の図説シリーズ、久々の登場&当たり本です。台湾の妖怪!!台湾の!!妖怪!!うまいもんにうまいもん乗せるタイプの罪なやつ。胃もたれしたい。
工作舎
幻談水族巻
9784875025436
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784875025436
工作舎の不思議ものシリーズ(勝手に命名)、今回は水棲の生き物がテーマ。装丁がもう物語ってますね。そういえばシーマンっていまどうなってるんだろう……。
現代書館
凜として灯る
9784768435922
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784768435922
『まとまらない言葉を生きる』などの荒井裕樹さん、新刊です。”1974年4月20日、東京国立博物館で開催された「モナ・リザ展」一般公開初日。人類の至宝と称される絵画「モナ・リザ」(レオナルド・ダ・ヴィンチ作)に、一人の女性が赤いスプレー塗料を噴射した”という事件を軸にしたもの……こんな事件あったんですね。ググったらこんなツイート出てきました。なるほど……最高だね。
クオン
引き出しに夕方をしまっておいた
9784910214283
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910214283
ハン・ガン、新作は小説ではなく詩集でした。きむふな・斎藤真理子2名による共訳。これは高まってしまうぜ……なんか装丁が『まばゆい』に似ててそれもまたいいね……。
亜紀書房
いつもだれかが見ている
9784750517421
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784750517421
アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイによる写真からインスピレーションを得た大竹昭子が小説を書いたということか!?写真を大きく使った装丁もまたよい。なるほどこういう構図もありですね……(勉強)。
講談社
オリーブの実るころ
9784065279502
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065279502
中島京子、新作。”結婚をめぐる不思議でちょっぴり幻想的な六つの短編集”。ちょっと不穏な装丁を期待。
早川書房
極めて私的な超能力
9784153350571
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784153350571
”10篇を収録した鮮烈なる韓国SF作品集”ということで、ハヤカワが韓国SFをシリーズで刊行するもよう。新☆ハヤカワ・SF・シリーズといういい感じにダサいネーミングでわたしは好きよ?訳者は吉良さん。ハヤカワなので入荷はだいぶ遅れます。笑
早川書房
私の名前はルーシー・バートン
9784151201028
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784151201028
ハヤカワepi文庫。単行本でもそこそこ話題になってましたね。ということは続編の『何があってもおかしくない』も来年あたり文庫化かな?
講談社
文学2022
9784065283226
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065283226
”日本文藝家協会が毎年編んで読者に贈る年間傑作短篇アンソロジー。2021年の1年間に文芸誌などの媒体に発表された全短篇のうち12篇を厳選”の、毎年出てるやつです。4000円+税は決して高くない。それくらい重みのある作品集ですね。
ほるぷ出版
あんまりすてきだったから
9784593103294
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784593103294
くどう れいん(著/文)みやざき ひろかず(イラスト)という豪華タッグの絵本。”すてき! と思った人にはお手紙を出しましょう”という紹介文、実は工藤さんの実体験とのこと……。
エトセトラブックス
イン・ザ・ドリームハウス
9784909910158
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909910158
『彼女の体とその他の断片』のカルメン・マリア・マチャド、新作。”同性恋人によるドメスティック・アビューズ(虐待)を語る〈メモワール〉”。エトセトラブックスならではの刊行というか、作者が新刊出すたびに翻訳権とって日本に持ってくるのさすがですよね。感謝!
集英社
本を読んだら散歩に行こう
9784087880786
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087880786
村井理子さん新刊はタイトルからして優勝でした。”認知症が進行する義母の介護、双子の息子たちの高校受験、積み重なりゆく仕事、長引くコロナ禍……ハプニング続きの日々のなかで、愛犬のラブラドール、ハリーを横に開くのは。読書家としても知られる著者の読書案内を兼ねた濃厚エピソード満載のエッセイ集”。
集英社
ロシアの星
9784087735185
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087735185
ガガーリンを題材にした連作短編集。フィクションとノンフィクションのあわいを攻めるやつでしょうか。とりあえず装丁がキャッチーでよいので、特にチェーン店は面陳しとくと手に取られる可能性↑でしょう。
バリューブックス・パブリッシング
B Corpハンドブック よいビジネスの計測・実践・改善
9784910865003
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910865003
バリューブックスがついに出版業も!(とはいえ内沼さんがいる以上予想はできたことではある……笑)そして第1弾がこの本っていうのが「っぽさ」満開でよい。B Corpとかそういう類のものへの不満があるとすると、なんだかんだで「大企業=資本力のあるところじゃないとその土俵に乗れないところ。意識と実践内容ならもうすでにB Corpなんですが?という企業や個人事業主はたくさんいるはず。資本主義め。
フィルムアート社
遺伝学者、レイシストに反論する
9784845920266
http://filmart.co.jp/books/jinbun/adam_rutherford/
科学の面からも差別に対してNOを突きつける、そのための「論拠」を提示してくれる1冊であることを期待しています。”無邪気なステレオタイプから、より悪意に満ちた言説まで、正しい科学と歴史的な知識に裏付けられた「レイシストの論理をぶち破る」ための方法を、丁寧に解説した1冊”。
今週も充実の新刊っぷりでした。梅雨の時期に入るとコート紙系(ツルツル系)のカバーがクルンクルンしてしまうので、この時期の新刊はそういうことも考えてデザインすることをおすすめします!面陳すればするほど表紙くるりんぱで不恰好になるからね!出版社の人、見てるー!?!?!?