新刊チェック(22/07/24-30)
先週の新刊チェックで紹介した三木さんの本の書店員向けプルーフが届きました。新刊チェックを爆速で行い、これを読みます。うひゃひゃ。今日はお客さん来なくてもいいよ!!いややっぱ来て!!
光村図書出版
飛ぶ教室 第70号(2022年 夏)
9784813803782
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784813803782
今回の特集は「前編」。どういうこっちゃ?というと”ひとつのお話の、前編を今号に、後編を次号に掲載。2号にわたる企画をやってみます”とのこと。つまり今号を買ったら次号(3ヶ月後刊行)も買わざるを得ないということ。策士!!ちなみにこの雑誌は毎号1冊は入荷してますので、バックナンバーも少々あったりします。児童文学、侮るなかれ。
幻戯書房
みつばちの平和 他一篇
9784864882521
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784864882521
ルリユール叢書の新刊は”20世紀スイスロマンド文学を代表する女性作家アリス・リヴァ”ということでわたしはお初にお目におかかりまして候なんですが、かなり気になってしまったのでたぶん読みます。幻戯書房のこのシリーズは装丁がめちゃかっこええので、ぜんぶ揃えたくなります。気をつけてください。
柏書房
怪談未満
9784760154623
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784760154623
イラストレーター三好愛さんのエッセイ第2弾きましたね。担当編集はおそらく天野さんでしょう(新刊チェックではもはやおなじみか!?)。ぜんぜん怖くない部屋で怪談(朗読)イベントとかやろうかな。装丁、おぺんが混ざっててもバレなさそう。
柏書房
葬儀!
9784760154593
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784760154593
柏書房、続けて注目本です。いろいろな国・文化における葬儀について。そしてそこから見えるもろもろ。夏の時期に読みたくなるタイプのやつですね。
青土社
ペンギンもつらいよ
9784791774777
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784791774777
おぺん……(中身は歴とした学術書というか教養書というか、ちゃんとしたペンギン科学本です)。
フィルムアート社
仕事でも、仕事じゃなくても
9784845919147
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784845919147
漫画家よしながふみ初のインタビュー本。20時間超のインタビューということで、なんかすごそう。フィルムアートも勝負かけてきそうですね。
河出書房新社
フランキスシュタイン
9784309208589
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208589/
ジャネット・ウィンターソンの新作だと!!”AI時代のトランス・ゴシック・ラブストーリー!””1816年、メアリー・シェリーの手で生命の禁忌に触れる怪物譚が書かれようとしていた。一方現代では、若き医師ライ・シェリーがマッド・AI・サイエンティストと危険な恋に落ち……”。こりゃこまったね……。積読してる場合じゃないね……。
双葉社
きときと夫婦旅
9784575245424
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784575245424
映画化なども多くある椰月美智子さんの新刊は冷戦状態にある夫婦のドタバタロードノベルとのことで、ユーモアの中にフェミニズムなどなどが散りばめられている予感。『こんぱるいろ、彼方』で帯に文章を寄せたりした縁もあり、今回も楽しみにしております。
新潮社
彼女の思い出/逆さまの森
9784105910082
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784105910082
”サリンジャーが後年描いたエッセンスを湛えながら本国では出版されることのない幻の短篇集!”とのことですが、本国で出版されてない(うえに今後もされることがないような書き振り)というのがとても気になります。なんで!?
新潮社
財布は踊る
9784103525127
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784103525127
『三千円の使いかた』の原田ひ香、新刊です。三千円、チェーンで爆売れしてるのはもちろんですが、lighthouseでも頻繁に売れています。特に推しているわけでもないし、棚に挿している1冊だけなのに、それが定期的に旅立っていく……ということで独立店にも1冊あるといいと思います。こういう定番本があるとお客さんも安心するので。
新潮社
水平線
9784103353140
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784103353140
滝口悠生、新刊。”かつての激戦地・硫黄島。そこに生きていた人々が、現代の私に語りかけル”。この「ル」が誤字じゃないのがアレですね、なんかまた「語りに仕掛けがある」予感がします。
新潮社
ホットミルク
9784105901820
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784105901820
クレストブックスシリーズ新刊。あらすじ読んでも正直「?」になるんだけど、このシリーズはそれくらいでちょうどいいとも思えるくらい「好きになってしまっている」ので、お店の棚にも比較的多めにあります。いまは特にマキューアンが渋滞してるので、引き取り手を募集してます。
晶文社
中学生のためのテストの段取り講座
9784794973207
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784794973207
坂口恭平がとまりませんね(笑)。特に大きく仕掛けるみたいなことはしないけど、棚に1冊常備しておくといい本になるような気がします。
河出書房新社
キリンの首
9784309208596
https://www.kawade.co.jp/sp/isbn/9784309208596/
”ダーウィンの進化論を信奉する厳格な生物学教師と、自然淘汰に晒される高校生たち。ある女子学生との出会いによって氷のような世界に綻びが生じる。世界22か国で翻訳されたベストセラー”という紹介しかないんだけど、これだけでもう読みたくなる……。
河出書房新社
死んでいる私と、私みたいな人たちの声
9784309030555
https://www.kawade.co.jp/sp/isbn/9784309030555/
大前粟生、新刊。不世出の幽霊ヒーロー小説ということで、またもや気になる舞台設定。
ころから
イン・クィア・タイム
9784907239633
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907239633
まだ詳細載ってませんが、アジア各国から集まった「クィア」な短編小説を集めたも翻訳アンソロジーで、版元のころからはここの出版社の本を随時翻訳刊行していくようです。ゲラの段階で読ませてもらいましたが、いい意味であっさりとした同性愛ものが多くて初心者にもやさしい感じでした。いろいろな意味で入門書的な1冊になるかと。
世界思想社
ワンダーランドに卒業はない
9784790717720
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784790717720
中島京子さんの「児童文学エッセイ集」です。”『クマのプーさん』から『ゲド戦記』まで――作家を育てた18の物語”とのこと。
全体的に文芸書が豊作な1週間でした。
ここ最近トランスジェンダー差別関連のネガティブな動きがSNS上で頻発しており、本屋もなんらかの対応を取らないと今後よりいっそう大変なことになる/巻き込まれてしまうことになるな……という危惧が一気にやってきたので、対策を検討中です。