新刊チェック(24/09/22-28)&お知らせ
急なお知らせですが、小屋の解体を今月中にやります。1年半くらいかけてえっちらおっちら作り、2019年5月から本屋lighthouse初の実店舗営業がそこで始まり、すぐに台風で屋根が飛んだり、暑くて無理〜となったり、していたらいまのお店の物件が見つかり……もう300年くらい前のような気もするし、ついさっきだったような気もします。
予定では今月の中頃、お店がお休みの日にシュバババッ!!とやってしまうつもりです。解体作業に参加したい方がいたら連絡ください。概ねひとりで作ったものなので、解体もひとりでできるとは思いますが、日々の生活のアクセントにはなると思いますので、うっかり手伝いに来ちゃうのはありです。なお、解体に伴ってしんみりする予定はありません。現状、「めんどくせえ〜」が99%。残りの1%は「たぬきとか棲みついてないかな?」です。
新刊チェック(24/09/22-28に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます
青土社
オタク文化とフェミニズム
9784791776740
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3965
“金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし、その活動に喜びが見出されることは間違いない。喜びと苦しさとが入り混じるその実践をすくい取りながら、「推し活」社会の現在地を描きだす”。矛盾に対してモヤモヤしながら向き合い続ける、ということがさまざまなことにおいて必要だと思うので、そのための支えになるような1冊になっていたらいいな!と思います。
化学同人
タクシードライバーとの宇宙談義
9784759823820
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784759823820
“「宇宙人のタクシードライバーはいるのか?」あるタクシードライバーが発した質問とその後の会話にインスピレーションを得て,宇宙について誰もが抱く疑問に答える18のエッセイ”。この本自体は自然科学の棚に入るものなのだろうけど、この設定を活かして連作短編集のフィクションとかにしても面白そう、というインスピレーションだけやってきたので、誰か書いてください。目次の立て方がとてもそれっぽい。
学芸出版社
〈迂回する経済〉の都市論
9784761529123
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784761529123
“企業が利益直結型の開発を追求する一方で、私たちは余白的共用空間に日常の豊かさを求める。経済と公共のジレンマに揺れる都市に、儲けに価値をおかない空間やサービスが最終的に利益をもたらすという逆説的思考=迂回する経済を実装しよう”。資本主義的なあり方には抵抗したいが、そうは言うものの金は稼がねばならん、というやはりこれまた矛盾=ジレンマを日々感じているので、(都市)開発に関してもこういう本があるとありがたいですよね。でもやっぱり、はたらかないでたらふく食べたいな〜。
青土社
カタツムリから見た世界
9784791776733
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3969
“かつてハワイ諸島に存在していたカタツムリは現在では3分の2近くが失われた。植民地化、コレクションブーム、肉食のカタツムリを持ち込んでの害虫を駆除…、かれらが絶滅した多くの原因は人間の歴史の延長線上にある”。『Decolonize Futures Vol. 2「脱植民地化と環境危機」』でも触れられているけど、植民地主義は環境問題にも関わっている……。どうして我々は他者を支配しようとしてしまうのか、その謎を探るため、我々探検隊はジャングルの奥地へ向かった……というこれも植民地主義的というかオリエンタリズム的というか(な一面を持つ)代物なんだよな……といまさらながら気づきました。
フィルムアート社
ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること
9784845921294
https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-2129-4/
“ソーンダーズの名物授業を再現した本書では、ロシア文学の巨匠による7本の短編を読み解き、読者に頁を繰らせるためにいかなる技法やテクニックが駆使されているのかを解説する”。今月の私はこれを読むために仕事をがんばるのかもしれない……。なお、600ページもあって3000円+税というお買い得価格。でもお米5キロも大事だよね。社会がクソ。
河出書房新社
みんなどうやって書いてるの? 10代からの文章レッスン
9784309617671
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309617671/
“自分に合った言葉を見つけるには? 上手に伝えるコツ、正確な記述、あるいは日々の体験を、 感じた瞬間のままに描写するにはどうすればいいか.....いま「書く」ことの第一線に立つ15人が、それぞれの考えと方法、喜びや苦しみを綴る”。編著は小沼理さん。『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』を河出の編集さんが読んでこの企画が立ち上がったとのこと……予約受付中です。なお、この新刊チェックはお客さんが来ない(営業中におけるほとんどの)時間を使って、祈りを込めて書いています。半分嘘です。
工作舎
奴隷たちの秘密の薬
9784875025689
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784875025689
“医学が「科学」になろうとしていた18世紀。カリブ海植民地は熱帯医学のフィールドワークの場となった。植物を使いこなし、独自の治療法を編み出した奴隷や先住民。彼らの医療知識を評価する一方で、その秘密を開示させようとするヨーロッパ人医師。知をめぐる交流と葛藤、搾取と抵抗の相互関係を科学史家ロンダ・シービンガーが分析する”。これは重要なことが書いてある気がしますね。この本が、というよりその歴史的経緯が、と言うほうが正しい気もするけど。「科学以前」のものとして勝手にみなすこと、にもかかわらずその「いいとこどり」はするというあり方。現代社会を生きる我々もそれを(無自覚に)やっていると思いますし。
岩崎書店
わたしのくつしたはどこ?
9784265852291
https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b10086692.html
タイトルを見てこの絵本のモチーフがわんちゃんであることを見抜いた者はその経験がある者……あいつらはすぐくつしたを持っていく……愛おしい……ということはさておき、“お話としかけが視覚障がいについての理解を助ける絵本”でもあるということで、非常に期待。
今週のお知らせコーナー
①定期読書会関連のお知らせ
・9/22(日)14時〜16時 高橋くん読書会
→今回の課題本は堀静香『がっこうはじごく』です。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。
・9/29(日)14時〜16時 『物語とトラウマ』ゆる読書会
→今回の課題本はナボコフの『ロリータ』です。詳細はこちらから。
②〈新規イベント〉9月28日(土)にスナック社会科主催で『なぜガザなのか パレスチナの分断、孤立化、反開発』に関連するイベントを開催します。登壇者はスナック社会科のサトマキさんと、本の訳者・早尾貴紀さん。詳細&申込はこちらから。
③〈新規イベント予告〉10月13日(日)〜14日(祝・月)に、高橋くん主催のフェスが開催されます。現状、①高橋くんとゆかいな仲間たちによるなんらかの催しもの②演劇ユニット・遊星Dによる演劇③作家・Miyabi Starrさんによるなんらかの催しものが行われる予定で、もろもろ調整中です。両日とも本屋としての営業もしつつ、本棚を移動してイベントもやりつつ、というようなお祭り状態になる見込みです。詳細確定次第、お知らせします。
④ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです。旧ストアは完全に停止しようと思っていたのですが、無料プランに切り替えても7月くらいまで有料のままなので、Tシャツ売場にしました(新ストアにはTシャツ作成機能がないので)が、こちらもTシャツ作成機能が終了したのでSUZURIに移行しました。
⑤ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و
⑥2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。
⑦mastodonサーバーを壊してしまったので新設しました。以前のlighthouseサーバーでアカウントを運用していた方はご連絡くださいませ。招待リンクをお送りします……。また、少々新規登録を受け付けますので、こちらのサーバールールに同意のうえ、こちらの招待リンクより登録をお願いします。とりあえず10名までです。