新刊チェック(24/11/10-16)&お知らせ
今週末は神保町ブックフェス、そして解散総選挙ですね。大きなブックフェスがある日(とその周辺)は近隣書店では閑古鳥がギャアギャアと鳴き喚き散らす傾向がありますが、今回ばかりは許してやろうではないか。神保町ブックフェスと選挙をハシゴすべし。ふだん本を読まない/読めない環境にある者を神保町に連れ出し、ついでに選挙にも行ってもらうべし。政治=社会が変わらねば本など読めぬ。無理して本を買う/買ってもらうのをやめたい。
新刊チェック(24/11/10-16に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます
NHK出版
〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学
9784140819791
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784140819791
“〈弱さ〉とは、自らの意志とは関係なく選択肢を奪われた状態のこと。その視点で、『82年生まれ、キム・ジヨン』をはじめとする多彩な13の作品を読み解きながら、そのメッセージを探り、魅力を掘り下げます”。“2023年1月~3月にNHKラジオ第1「カルチャーラジオ 文学の時間」で放送された同名の講座、待望の書籍化”。ハン・ガン関連の在庫が安定する頃に刊行となるか。韓国文学コーナーを充実させたい。
金剛出版
アノレクシアの心
9784772420747
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784772420747
副題「拒食症の白い闇,精神分析の灯火」。“本書全体を通じて強調されているのは,摂食が障害されているとき,その背後には障害された関係性があり,両者は密接に関連しているということである”。“精神分析家に向けてだけ書かれたものではない――むしろ逆である。専門家が自分たちの患者の病気の意味を知るのに役立つ取り組みは,心の健康に従事する多様な背景を持つ読者の一助になるはずだ”。3400円+税とちょっと高いけど、届くべきところに届いてほしい1冊……。
地平社
杉並は止まらない
9784911256107
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784911256107
“住民自治の再生、ケア中心の脱炭素社会といったビジョンを掲げ、全国から注目を集める杉並区長・岸本聡子。さまざまな壁にぶつかりながらも、住民と一緒に前進してきた、その2年間の闘いを報告する”。刊行が選挙後なので結果に絶望している可能性もあるけども、むしろだからこそこのようにまっとうな政治が機能している事例を知ることが希望になるはず。
光文社
城
9784334105051
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784334105051
カフカの『城』が古典新訳文庫シリーズに登場。“「史的批判版」を底本にし、ディテールがクリアになった訳文”。代わりに読む人・友田とんの気配がする……。
光文社
悪い時
9784334105044
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784334105044
古典新訳文庫。作者はガブリエル・ガルシア・マルケス……本当に友田とんがいた……。
実業之日本社
ここで唐揚げ弁当を食べないでください
9784408538693
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784408538693
小原晩の同名ZINEが商業出版化。lighthouseでも100冊以上売っている気がしますが、書き下ろしも結構追加されているようですね。サイン本にて予約受付中。ZINEの商業出版化か……よき夢であると同時に資本主義カルチャーに飲み込まれる要素もあり、その点については複雑でもある……どっちも解決したい〜。
講談社
黒人理性批判
9784065377932
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065377932
“「黒人」の歴史は奴隷制や植民地の過去と切り離すことができない。1957年にカメルーンに生まれ、フランスやアメリカで学んだアシル・ムベンベ(Achille Mbembe)は、主著となる本書(2013年)を「世界が黒人になること」と題された「序」から始めた。それは、奴隷制や植民地が特定の人種に限られたものではないこと、そしてすでに過去のものとなった事態ではないことを冒頭で宣言することを意味している。新たな奴隷制や植民地、そして人種差別は形を変えて席捲しうるし、現にしている。それを可能にする構造が今の世界にはある、ということにほかならない。だからこそ、不幸や苦痛、弾圧や収奪の歴史だった「黒人」の歴史を知り、共有しなければならない。そのとき「黒人」には新たな意味が与えられる”。大事な1冊ですね。読むのは大変だろうけど……。
岩崎書店
NHK「おかあさんといっしょ」うたブック にんじんエンジンロケット
9784265831326
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784265831326
“NHK「おかあさんといっしょ」の人気楽曲、「にんじんエンジンロケット」が絵本になりました”。ジェットにんぢん空とぶにんぢん……これが言いたかっただけ……。
集英社
遊びと利他
9784087213393
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087213393
新書。“「コスパ」「タイパ」という言葉が流行し、職場や教育現場、公共施設や都市でも管理化が進む昨今。そうした流れは子供たちが遊ぶ「公園」にも押し寄せている”。“東京科学大学の「利他プロジェクト」において、全国の公園と遊具のフィールドワークをしてきた著者が、自由と想像力を養う社会の在り方を考える”。幕張はまだ公園が残っているほうですが、遊具は減ってきている気がしますね。老朽化→修繕&新設は予算がない→撤去、という流れが多いのだと推測……。マイナンバーいらんから遊具をよこせ。
今週のお知らせコーナー
①定期読書会関連のお知らせ
・11/10(日)14時〜16時 高橋くん読書会
→今回の課題テーマは「新書(版)で気になるもの」です。ついに判型がテーマに。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。
・10/27(日)14時〜16時 『物語とトラウマ』ゆる読書会
→今回の課題本は林京子の『祭りの場』です。詳細はこちらから。
②〈新規イベント予告〉11月16日(土)の日中にパレスチナ関連のワークショップを開催します。主催者より詳細が届き次第、告知ページを作成&参加申込を開始します。パレスチナのことを知りたい、運動に参加したい、でもどうすればいいかわからない……という状態にある方に特に参加してもらいたい企画です。
③〈新規イベント〉11月23日(土)13時〜18時「本屋の本を売る本屋 ごーすと書房 出張販売」開催します。もう3回目ですね。取り扱い書籍もどんどん増えているようなので、ぜひ。文フリ行くの無理、な方にもちょうどいいかも。
④〈新規イベント〉11月30日(土)12時〜17時頃「父親の死体を棄てにいく 談話室」を開催します。“家父長制小説アンソロジー『父親の死体を棄てにいく』の主催・黒田八束、寄稿者のオカワダアキナ、孤伏澤つたゐの三名で、家父長制アンソロについてや、日常で知らず知らずのうちに家父長制に加担していること、本をつくって届けていくこと、など、ゆるやかなおしゃべりをする会”です。参加自由・無料のイベントです。文フリ東京の前日なので、ブース販売もやる予定。詳細など、随時更新予定。
⑤ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです。旧ストアは完全に停止しようと思っていたのですが、無料プランに切り替えても7月くらいまで有料のままなので、Tシャツ売場にしました(新ストアにはTシャツ作成機能がないので)が、こちらもTシャツ作成機能が終了したのでSUZURIに移行しました。
⑥ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و
⑦2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。
⑧mastodonサーバーを壊してしまったので新設しました。以前のlighthouseサーバーでアカウントを運用していた方はご連絡くださいませ。招待リンクをお送りします……。また、少々新規登録を受け付けますので、こちらのサーバールールに同意のうえ、こちらの招待リンクより登録をお願いします。とりあえず10名までです。