新刊チェック(24/11/24-30)&お知らせ
どうしてみんなそんなに「経済」のことを気にするのだろうか。はたらかないでもたらふく食べられる仕組みができてしまえば、経済とやらに振り回されることもなくなるのに。強い者しか生き残れない社会であることをやめてしまえば、強くなろうとして誰かを踏んづけることも必要なくなるし、自分自身を不必要に痛めつけることもなくなる。地球環境の破壊もそのスピードを緩められる。みんなで楽になりたいですね。と、選挙のたびに経済が経済がとやっているのを見て思っています。はたらかないでもたらふく食べられる状態、そんなに恥ずかしいですかね?不労所得に抵抗があるなら(たしかに腐敗した権力者の象徴みたいだし)、不労無得でいいじゃないですか。はたらかないでもたらふく食べられるならそれが可能なんだから。いくぞアナキズム。既存のシステムを疑うところから始めよう。
・本チャンネルインタビュー動画、新作が公開されました。今回紹介したのは、僕のマリ『記憶を食む』(カンゼン)です。またもや馴染みのある著者。気楽でありがたい。収録は本屋lighthouse奥の部屋にておこないました。本もサイン本&特典ペーパー付きで入荷済み。ウェブストアもしくは店頭にてどうぞ!(12/1の文フリにも持っていきます)
あと、マリさん登場のイベントもやります。詳細は新刊チェックのあとに!(民法テレビみたいだ!)
・12月1日(日)開催の文フリ東京、出店します(幕張のお店はお休み)。ブースはU-11とのこと。オルタナ旧市街の隣りは幕張旧市街。新刊いろいろあります。文フリだけのお知らせも近日配信予定!
新刊チェック(24/11/24-30に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます
河出書房新社
台所で考えた
9784309039251
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039251/
“主婦から、夫の死を経て63歳で作家に、芥川賞を受賞した著者初エッセイ集”。『おらおらでひとりいぐも』『かっかどるどるどぅ』の若竹さんですね。“家庭という狭い世界にいるけれど、台所からだって世の中は見える、そううそぶいて何とか心の均衡をとっていたところがある”。
サウザンブックス社
おばあちゃんのガールフレンド
9784909125552
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909125552
“台湾発、55歳から83歳まで 17名の中高年レズビアンたちの多彩な青春 次世代に伝えたい、ありのままの声”。恋愛ものどうしても若者しかいない問題はセクシュアルマイノリティが登場人物のものでも当然生じがちで、そこにちゃんと反応している作品ですね。もちろん何歳だろうと恋愛を「しない」のもよい。
フィルムアート社
女の子のための西洋哲学入門
9784845921072
https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-2107-2/
“「女の子」が成長し大人になっていく過程で考えるべき哲学の問いを解きほぐし、「自由に思考を広げること」、そして「自分の力で考えながら生きること」の楽しさとかけがえのなさを説く”。もちろんトランスも含む。“もともとどの性別向けでもなかったもののなかに「女の子用」をつくるためではなく、もともと「男の子用」だった世界に「男の子用」でない場所をつくるためです(本当は『ノンバイナリーの若者のための西洋哲学入門』もあってしかるべきなのですが、残念ながらいまのところ実現していません)”。
平凡社
限局性激痛
9784582839722
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784582839722
“人生最悪の失恋を、他者の苦しみの記憶を聞き、自ら語ることで受容していく――写真と文章で独特の世界を構築するソフィ・カルの代表作、待望の邦訳”。元々は現代アートの展示のようです。詳細はこれがわかりやすいかも。展示の図録的な意味合いもあるからか1万円+税と高額……しかし非常に気になる……。
幻戯書房
失われたスクラップブック
9784864883108
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784864883108
““読まれざる傑作”として話題となった、ピリオドなしの、無数にして無名の語りで綴られる大長編の奇書がついに本邦初訳で登場”。なんだこれは……誰か代わりに読んでくれ……。ふと思いついたんですが、「代わりに読んでもらいたいな……」と思った本を紹介する本を作ったらおもしろそうですね。読んでなくても作れる本。しかし紹介されている本は読みたくなる。とはいえ「代わりに読まれたい」から本当に読むかどうかはわからない……。名著の予感!!
教育評論社
旅人の食
9784866241081
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784866241081
“人類の歴史は移動、すなわち旅の歴史でもある。数百万年にもおよぶそれは、食を求めての旅であった。いやまて、移動と旅は違う、と考える人もいるだろう。だが、日本語のタビは古語である。日本最古の歌集とされる『万葉集』にはタビを詠んだ歌がたくさんあるが、そこに描かれた情景は、遊興とは程遠い。山中でのわびしい食、それすら得られず、行き倒れの骸となるのもまれではない。古代のタビは、常に死と隣り合わせであった”。副題「旅の記録と食風景」。これは名著の予感……(正真正銘)。
フィルムアート社
スクリーンのなかの障害
9784845923113
https://www.filmart.co.jp/books/978-4-8459-2311-3/
“映画はどのように障害を描いてきたか――歴史、物語のパターン、再現による同一化、当事者性⋯⋯様々な角度から映画と障害のつながりを解きほぐす”。『ノートルダムのせむし男』といった往年の名作から『ケイコ 目を澄ませて』のような近年の作品まで、幅広く取り上げているようです。期待。
303 BOOKS
MARINES DOCUMENTARY 2024 自分たちを超えてゆく。 PHOTO BOOK
9784909926395
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909926395
“千葉ロッテマリーンズが掲げるVision 2025「新たな常勝軍団」の実現を目指すチームの姿を追ったドキュメンタリー映画「MARINES DOCUMENTARY 2024 自分たちを超えてゆく。」に連動した、2024シーズンのマリーンズの選手たちの姿を切り取った写真集”。これは私のための1冊です。303BOOKS常松さん、イベントやりたいって言ったらアテンドしてくれますか?吉井監督に変化球の投げ方を教わりたい(私欲)。
小学館
ジェリコの製本職人
9784093567473
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784093567473
“世界が恋した豪州発の傑作歴史小説『小さなことばたちの辞書』の姉妹篇が登場。前作同様オックスフォード大学出版局を舞台に、若く貧しい女工の挑戦、戦争と銃後のリアル、そして当時の製本工場を活写した紙の本への愛あふれる珠玉の物語”。“前作のキャラクターや同じエピソードも登場しますが、視点人物が異なることでこうも見え方が変わるのかと気づかされることもあります。そういう意味では、本作は『小さなことばたちの辞書』のサイドBの形を取りながら、「持たざる者」側を描いた作品とも言えます”。
青土社
「ふつうのLGBT」像に抗して
9784791776849
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3983
“「ゲイコミュニティ」になじめないゲイという立場に留まることから見えてくる、うわべだけのセクシュアルマイノリティ理解を脱するための処方箋”。著者は『10代から知っておきたい あなたを閉じこめる「ずるい言葉」』などの森山至貴。
小学館
GOAT
9784098021062
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784098021062
“紙を愛してやまない《ヤギ》にちなんで名づけた、《Greatest Of All Time(=かつてない)》文芸誌が誕生”。河出から出ている『スピン』と同系統の雰囲気ですね。価格も464円+税。A5版526ページ……採算どうやってとるんだろう。ということばかり気になってします。これも「経済」の呪縛か!!出したいから出すんだよ!!自発!!アナキズム!!
文学通信
「お静かに!」の文化史
9784867660706
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784867660706
“芸術と出会う場所、美術館。その鑑賞はどのような環境で行われるのが望ましいのだろうか。「お静かに!」と言わざるを得ない環境に関わるすべての方に”。これは本屋としても気になる1冊。なお、本屋lighthouseは「お静かに!」でなくてもよい環境を目指しています。もちろん大きな音が苦手な方もいますので、気になるときはお知らせください。店内BGMもつけてはいますが、集中できないから消してほしい!という要望も気兼ねなくどうぞ。と言っても遠慮させてしまうわけですが……。
新潮社
最近
9784103336457
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784103336457
“コロナ禍で経験した日常のキワが蘇る、超絶細密描写にハマること必至の連作。夫に付き添い初めての救急車でやってきた深夜の病院の待合室。ふと思い出したのは、子供の頃に聞いた、赤い猫を見ると死ぬという噂――パンデミックというついこの間の出来事を背景に、ある平凡な夫婦とその周りの人々の生活を精緻に描き、日常の外側に読者を連れていく”。小山田浩子の小説(集)は必ずタイトルが2文字なのだろうか……。
講談社
すごい短歌部
9784065363591
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784065363591
“あなたの短歌に胸を撃ち抜かれる準備はできている。人気歌人の思考回路を明かし、投稿者と腕を磨きあう。入部希望殺到の好評連載、「群像短歌部」待望の単行本化!”。著者は木下龍也。初回入荷分はサイン本にて予約受付中です。
今週のお知らせコーナー
①定期読書会関連のお知らせ
・11/10(日)14時〜16時 高橋くん読書会
→今回の課題テーマは「新書(版)で気になるもの」です。ついに判型がテーマに。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。
・11/24(日)14時〜16時 『物語とトラウマ』ゆる読書会
→今回の課題本は林京子の『再びルイへ。』です。詳細はこちらから。
②〈新規イベント予告〉11月16日(土)の日中にパレスチナ関連のワークショップを開催します。主催者より詳細が届きました。申し込みも主催者宛てにお願いします。パレスチナのことを知りたい、運動に参加したい、でもどうすればいいかわからない……という状態にある方に特に参加してもらいたい企画です。
③〈新規イベント〉11月23日(土)13時〜18時「本屋の本を売る本屋 ごーすと書房 出張販売」開催します。もう3回目ですね。取り扱い書籍もどんどん増えているようなので、ぜひ。文フリ行くの無理、な方にもちょうどいいかも。
④〈新規イベント〉11月30日(土)12時〜17時頃「父親の死体を棄てにいく 談話室」を開催します。“家父長制小説アンソロジー『父親の死体を棄てにいく』の主催・黒田八束、寄稿者のオカワダアキナ、孤伏澤つたゐの三名で、家父長制アンソロについてや、日常で知らず知らずのうちに家父長制に加担していること、本をつくって届けていくこと、など、ゆるやかなおしゃべりをする会”です。参加自由・無料のイベントです。文フリ東京の前日なので、ブース販売もやる予定。詳細など、随時更新予定。
⑤〈新規イベント〉12月14日(土)僕のマリ×オルタナ旧市街「お口に合わない記憶を食む」開催します。自由参加のイベントです。イベントタイトルと矛盾しますが、みんなでおいしいものを食べる時間とします。マリさんは芋煮会にする気持ちで溢れているもよう……オルタナ旧市街はどうするのか!?乞うご期待!!詳細はこちら。
⑥ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです。旧ストアは完全に停止しようと思っていたのですが、無料プランに切り替えても7月くらいまで有料のままなので、Tシャツ売場にしました(新ストアにはTシャツ作成機能がないので)が、こちらもTシャツ作成機能が終了したのでSUZURIに移行しました。
⑦ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و
⑧2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。