新刊チェック(24/12/01-07)&お知らせ
佐々木朗希がメジャーリーグ挑戦、ということでマリーンズファンとしては非常に寂しく思いつつも、とにかく満足いくまでやってきてほしいですね。チームのために個があるのではなく、個が豊かな時間を過ごせる環境づくりのためにチームがある=生じるのだと思いますし、その順番は間違えたくないですね。会社もそうだし、家族や国家もそう。「チームのために」はあくまでも美辞麗句でよい。テンションを上げるためだけの建前。
まず、本屋lighthouse出版部のお知らせと出張イベントのお知らせがあります。
出版部新刊
①折小野和広『十七回目の世界』
作家・いしいしんじさんが激賞の京都SFです。京都文学賞の優秀賞を受賞しつつも単行本化ができずにいた作品を、改稿を加えて刊行。作者は京都・大山崎で本と編み物毛糸店「Puolukka Mill(プオルッカミル)」の本屋部門を担当。昨年末にイベントで行った大山崎COFFEE ROASTERSにて初めてお会いしまして……というところから始まっています。本屋lighthouse出版部初の小説です。
②関口竜平『Books(tore) witness you. vol.3』
半年ごとにどうにか刊行にこぎつけている日記・書評などを詰め込んだZINEシリーズ、ついに3冊目です。今回の目玉はタイ旅行記。あと表紙を飾る“野生のお嬢さま”の活躍。
以上2冊が今月の新刊で、12/1(日)の文フリにも持っていきます。文フリについてのお知らせはまた別便で。既刊と、委託で預かる作品などなど、ふだんよりてんこ盛りです。
出張系イベント
12月7日(土)に奈良県立図書情報館にて「ディストピア文学のある世界を生きる」というテーマでおしゃべりすることになりました。図書企画展「ジョージ・オーウェル『1984』から40年 ユートピアとディストピアの先の世界」関連イベントという建て付けです。申し込みも開始していますのでぜひ。無料です。
翌8日(日)は昨年もやはりこの時期に突撃した奈良の本屋・ほんの入り口さんに忍び込みます。日中は出張・本屋lighthouseとしてブース展開、夜は入り口の服部さんとおしゃべり会です。おしゃべり会は有料で申し込みが必要ですが、ブースは店内にちゃっかり出没するだけなのでいつもどおりお店に来てくれれば大丈夫です。詳細&申込はこちら!
あと、11月28日(木)は津田塾大学にてお話をすることになっています……基本は学生向けの授業ですが、一般聴講も可能とのこと。テーマ的にもかなり真剣に向き合うべきものなので、準備が……がんばります。*なのでこの日は幕張のお店はお休みです。
新刊チェック(24/12/01-07に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます
子ども時代
ブリクセン/ディネセンについての小さな本
9784991229312
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784991229312
“Karen Blixenカレン・ブリクセン/Isak Dinesenイサク・ディネセンという主に二つの作家名で知られ、デンマーク語と英語の二言語で書いた女性作家についてのブック・ガイド”。ただいま当店では『バベットの晩餐会』が文庫の棚に入っています……。
Type Slowly
普通の奴らは皆殺し オンライン文化戦争 オルタナ右翼、トランプ主義者の研究
9784911273029
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784911273029
“本書は、2010年代初頭に起こったオンライン文化戦争を忠実に記録し、2016年のドナルド・トランプ大統領誕生に大きな役割を果たした「オルタナ右翼」の発展にどのようにつながったかをマッピングする”。前回は『1984年』の売上が伸びたようですが、本屋としてはそれを喜んでいいのかいやよくはないだろう……でもなにが起きているのか知ることは必要だし……というモヤモヤを常に抱えることになります。
太郎次郎社エディタス
[往復書簡]国籍のゆらぎ、たしかなわたし(仮)
9784811808680
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784811808680
“自分の国籍とどうつきあっていけばいいだろう。 「わたし」と「国籍」の関係のあり方を対話のなかから考える”。ウェブ連載されていたものの書籍化ですね(こちら第1期)(第6期まであるもよう)。まだ仮と入っているので、刊行は少し延びるかも。
河出書房新社
K-POPはなぜマイノリティを惹きつけるのか
9784309231518
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309231518/
“ファンダム、推し活、BL、ジェンダー……。世界中を席巻するK-POPの魅力を、「クィア」という切り口で読み解く画期的評論集。小説家、研究者、活動家など、さまざまな書き手が結集”。詳細まだわかりませんが、気になる1冊。
河出書房新社
物語ることの反撃
9784309209111
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209111/
“現代パレスチナを代表する詩人が編み遺した、ガザの若き作家たちによる23篇。過酷な「日常」を書き留め、暴力と占領に物語ることで抵抗する、魂の作品集”。『Gaza Writes Back』の翻訳ですね。予約受付中。もはやなにを言うべきかもわからなくなってしまっているのですが、そういうときこそ「言う」の前に「聞く」が必要なのかもしれません。聞けば自ずと声が出てくる。
大阪大学出版会
ちんどん屋
9784872598209
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784872598209
“扮装をし、音楽を用いて人々の耳目を集め、宣伝文句の口上を述べる街頭の「広告代理店」ちんどん屋に様々な角度から光をあてる”。“大阪大学総合学術博物館の企画展「ちんどん屋―宣伝・広告に活きるハブ(集積/中継/交流)芸能―」関連書籍”。いま必要なのはSNSではなくちんどん屋かもしれない。
みすず書房
韓国、男子
9784622097457
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784622097457
“家父長制、植民地化、軍政、新自由主義化、兵役問題……近現代の「男なら…」のこじれの歴史は、今日の「韓国男子」の骨身にも沁み込んでいる。その感情の澱を、フェミニズムの視点をふまえて見つめ直す本書は、韓国社会の人々の心性を理解する手がかりの宝庫であると同時に、日本の男性性問題を合わせ鏡で見るような書だ”。みすずっぽくない表紙ですね。売る=読まれてほしいという意志を強く感じる1冊……。
早川書房
異常【アノマリー】
9784151201141
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784151201141
“殺し屋、売れない作家、軍人の妻、がんを告知された男ほかを乗せた飛行機が乱気流に遭遇。乗客は奇跡的に生還したかに見えたが”。文庫化。単行本がとても話題になっていたので「こんだけ話題になってるなら仕入れなくてもいいか」と見送っていた1冊。文庫の役割は「常備本=存在がよく知られている本を店内に増やすこと」でもあるので、今回は仕入れます。
ミシマ社
青い星、此処で僕らは何をしようか
9784911226131
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784911226131
“新聞、映画、往復書簡、フィールドワーク…この半世紀の問題を丹念に学び、100年先に向け探った、自分たちの時代の「抗い方」”。アジカン後藤正文と藤原辰史の対話集。個人的に楽しみな1冊。後藤さんに『灯台より特別号「怒りの火を、希望の灯へ」』でインタビューしたのも4年前か……感覚的には10年くらい経っている……。
ライツ社
時の辞典
9784909044556
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784909044556
“歌人、岡野大嗣のベスト作品集。365日、その日その季節にぴったりの短歌を並べてみたら、忘れていた思い出のとびらが開く「時の辞典」ができました”。サイン本にて予約受付中です。
小鳥書房
犬の看板探訪記 関東編
9784908582158
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784908582158
“犬の看板とは、「犬のフンを持ち帰りましょう」などといった文言とともに道に貼られている、美化啓発をうながす看板のこと。犬看が好き、散歩も好き、そしてなにより犬が好き!これは、犬と犬看を愛してやまない小説家による渾身の犬愛(ワンワン・ラブ)偏愛録である”。小説家・太田靖久による犬の看板探訪記……最高の1冊ではないか……道連れにされているゲストも豪華。そういえば最近は「猛犬注意」のシールが減りましたね。
今週のお知らせコーナー
①定期読書会関連のお知らせ
・12/22(日)14時〜16時 高橋くん読書会
→今回の課題テーマは「ハン・ガン作品」です。今回はポピュリズムに走りました(私が)。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。
・11/24(日)14時〜16時 『物語とトラウマ』ゆる読書会
→今回の課題本は林京子の『再びルイへ。』です。詳細はこちらから。
②〈今週末!〉11月16日(土)の日中にパレスチナ関連のワークショップを開催します。主催者より詳細が届きました。申し込みも主催者宛てにお願いします。パレスチナのことを知りたい、運動に参加したい、でもどうすればいいかわからない……という状態にある方に特に参加してもらいたい企画です。
③〈新規イベント〉11月23日(土)13時〜18時「本屋の本を売る本屋 ごーすと書房 出張販売」開催します。もう3回目ですね。取り扱い書籍もどんどん増えているようなので、ぜひ。文フリ行くの無理、な方にもちょうどいいかも。
④〈新規イベント〉11月30日(土)12時〜17時頃「父親の死体を棄てにいく 談話室」を開催します。“家父長制小説アンソロジー『父親の死体を棄てにいく』の主催・黒田八束、寄稿者のオカワダアキナ、孤伏澤つたゐの三名で、家父長制アンソロについてや、日常で知らず知らずのうちに家父長制に加担していること、本をつくって届けていくこと、など、ゆるやかなおしゃべりをする会”です。参加自由・無料のイベントです。文フリ東京の前日なので、ブース販売もやる予定。詳細など、随時更新予定。
⑤〈新規イベント〉12月14日(土)僕のマリ×オルタナ旧市街「お口に合わない記憶を食む」開催します。自由参加のイベントです。イベントタイトルと矛盾しますが、みんなでおいしいものを食べる時間とします。マリさんは芋煮会にする気持ちで溢れているもよう……オルタナ旧市街はどうするのか!?乞うご期待!!詳細はこちら。
⑥ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです。旧ストアは完全に停止しようと思っていたのですが、無料プランに切り替えても7月くらいまで有料のままなので、Tシャツ売場にしました(新ストアにはTシャツ作成機能がないので)が、こちらもTシャツ作成機能が終了したのでSUZURIに移行しました。
⑦ブルースカイのアカウントを開設していました。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و
⑧2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。