新刊チェック(25/07/06-12)&お知らせ
整備がまともにされていないグラウンドで我々はサッカーをやらされているとして、その場合文句を言うべき対象は相手チームではなくてグラウンド整備を仕事にしている人や会社である。同じでこぼこのグラウンドでやっているのだから相手チームも苦労しているし、それがふだんやり慣れていない海外のグラウンドならなおさら苦労している。だから、整備会社の人が「ホームチーム=日本人ファーストにします」とか「アウェイチーム=外国人がずるいことしてる」とか言い出すのは、ちょっと考えてみると理屈に合わないことがわかるはずだし、自分がプレーしやすい環境にしたいなら相手チームに文句を言っても意味はないし、自分たちを贔屓しろと整備会社に求めるのは明らかにずるい。そうなるとずるいのは相手チームじゃなくて自チームだよね(そもそも相手はズルしてないし)。というようなことをどうにかして伝えたら納得するのだろうか。
日本人ファースト(外国人ずるい)的な主張に賛同してしまう、特に悪意があるわけではない人は、少し視点を変えれば納得してくれるように思います(悪意でやってる人は意図的にやってるから別問題)。日本人も外国人もどちらも被害者なのだ、ということがわかればたたかうべき相手を誤認することもなくなる……はず。本屋(小売)にクレームを言いに来た人に「うちも困ってるんですよ、出版社が本屋に告知する前にSNSで発表しちゃうから、こっちも状況つかめなくててんてこ舞いなんです」と言ったりすると、納得してくれたりするので。こういうアプローチが必要なケースもあると思うので、「差別するな」一辺倒だと届かないときは別ルートで……(自分のやってることが差別であると認識してないから「差別するな」と言われても響かない、というか自分が名指されていることに気がつかない、ということもままあるのではないか……)。こういうアプローチの仕方はSNS上ではなく、リアルの場で知人とかが無自覚排外主義を発揮しちゃってるときにこそ有効だと思います。目の前の相手の状況を把握して、ケースバイケースでやっていきましょう。
新刊チェック(25/07/06-12に刊行予定の本) *入荷は少し遅れます
あけび書房
インターセクショナリティで語る植民地支配と侵略戦争
9784871542821
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784871542821
“本書は、インターセクショナリティの視点から、侵略戦争や植民地支配の歴史を捉え直すとともに、現代にまで連続する差別や不平等の構造を理解することを目的としています”ということで、ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員会の編著です。重要書。
中央公論新社
大日本いじめ帝国
9784120059285
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784120059285
“最新のいじめ研究があぶりだす、戦時下の暴力と現代日本の課題。数多くの証言と時代背景を整理し、陰惨さの実相に迫る”。副題「戦場・学校・銃後にはびこる暴力」。人間は「自分の苦しみを他者への攻撃に転嫁してどうにかする」ことがある生き物なので、戦時下に暴力・加害行為が増えるのは当然なんですよね。高校サッカー部がそうだった……。先輩も同期もみんなして「異端=部の理不尽な規範に従わない者」を攻撃してきたけど、あれは明らかにSOSでしたね(本当は自分も従いたくないけど逸脱できないから苦しい)。当然SOSだからといって加害が許されるわけではないけど、そこに目を向けなければ変えられないものもあるので。
かんき出版
不完全主義 限りある人生を上手に過ごす方法
9784761278144
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784761278144
“私たちはいつも「もっと効率的に」「もっと完璧に」と追い詰められがちである。しかし、本当に充実した人生を送るためには、むしろ「不完全さを受け入れること」が大切なのかもしれない”。基本的にビジネス書の類は仕入れてない(近くのくまざわに任せている)のですが、高橋さんの翻訳するものは毎回なんかいいな〜となるので入れてたりします。帯に「ひろゆき」とかの名前がないビジネス書、稀有ですからね(ビジネス書の推薦文関連は訳者の意向が反映されることはほぼないので、高橋さんが頑張っています)。
今週はコメント付きの気になる本は少なめ。代わりに(?)新規イベントのお知らせがあります。でもその前に今週末、土日ともにイレギュラー営業なのでそのお知らせ。
21日(土)→友人と横浜スタジアムでマリーンズの試合を観ているのでお店はお休みです。えへへ。
22日(日)→通常営業は17時頃から。それまでは店内で音楽ライブイベント、ハンナ×本屋lighthouse pre. 「あまねくひかり」(出演アーティスト:むらかみなぎさ/Len(Salan))が開催されています。詳細と申し込みはこちらから!
今週のお知らせコーナー
①定期読書会&イベント関連のお知らせ
・7月5日(土)14時〜16時 高橋くん読書会 *今回は土曜日開催です
→今回の課題本はボブ・ブラック『労働廃絶論』(まとも書房)です。特に申し込みは不要です。自由参加。ツイキャスでも流します。zoom参加希望者はbooks.lighthouse@gmail.comまで連絡ください。
・7月6日(日)14時〜16時 『物語とトラウマ』ゆる読書会
→今回の課題本は岩城けい『さようなら、オレンジ』です。詳細はこちらから。
・7月26日(土)14時〜16時 Blakeさん主催のおしゃべりイベント「食べるを駄弁(だべ)る」
→こちらはだいたい2ヶ月に1回の開催です。参加費500円。当日現金払い。詳細はこちらから。
・6月27日(金)18時から マリーンズの試合を奥の部屋で観る会
→自由参加です。飲食物の持ち込みも歓迎。ただただ野球を観るだけ。
②〈特別イベント関連〉
・6月29日(日)終日、〈音楽ライブ〉ボギーと鹿子、さらには門土〜ブードゥーラウンジの逆襲・関東死闘篇〜を開催します。毎年恒例となりつつあるボギーさんのライブですが、今年はモンドくんの似顔絵と、鹿子さんのトークもある豪華版。鹿子さんの話し相手は私です。なにを話すか、現時点ではまったくわからん。わからんのすけ。詳細はこちらから。なお、このイベントは他店舗との共催も募集しています。端的に言うと、ライブビューイングみたいな感じで他店舗でも映像を流せるようにします。気軽にお声がけください〜。
・7月12日(土)12時〜17時、「こんばんはノンバイナリーです 談話室」を開催します。“『こんばんはノンバイナリーです』を書いた/読んだ/気になってる人たちが思い思いに雑談したりくつろいだりできる会です。何かしてもいいし、いるだけでも大丈夫。みんなでノンバイナリーの実存を祝福しましょう!”というイベントで、自由参加です。気軽にどうぞ〜。なお、肝心の本は刊行されましたが早速重版待ちです。
・〈出店イベント〉6月28日(土)11時〜17時「第2回市川ブックフェスティバル@シャポー市川1Fむすぶば」に出店します。今年の2月に第1回があって出店したものですね。この日は幕張のお店はお休みです。
・〈新規店内イベント〉2025年7月27日(日)13時〜15時 『アナキズム 新たな社会関係を創り出す』(白水社)刊行記念イベント「本屋から始めるアナキズム」を開催します。登壇者は訳者・小田透さん、高島鈴さん、北村紗衣さんです。詳細と申し込みはこちら。イベントタイトルが最高すぎて困っちゃう(高島さん発案)。
③読書のSNS&記録アプリ「Reads」のアカウントも取得、運用しています。個人的に読んでいる本を中心に紹介、ただただ楽しくやっております。ウェブストアでは「最近Readsで紹介した本」カテゴリも作りました。現状iOSのみですが、Androidにも対応予定とのこと。見るだけならウェブブラウザでもできるので、ぜひチェックしてみてください→本屋lighthouseのページ
④ウェブストアを移転しました。新ストアはこちらです。旧ストアは完全に停止しています。TシャツなどのグッズはSUZURIで販売中です。
⑤ブルースカイのアカウントを開設していました。mixi2も。なお、Twitterの運用はほぼ終了しました。緊急連絡やDM利用などは続けます。あと、Twitterでしか告知ができない/していないアカウントに関わる告知なども、当面の間は続けます。通常のお知らせ系はほかSNSにて同時並行的におこないますので、ご都合よろしいものでチェックしてください。各種リンクはこちらにまとまっていますので、よーちぇけらー٩( ᐛ )و
⑥2024年5月より営業時間を変更しました。土日祝日はこれまでどおり12時〜19時での営業ですが、平日の営業時間を14時〜21時に変更。いままでより2時間後ろにずらします。会社帰りにも寄りやすくなると思うので、ぜひ帰り道に……。